

今年も暑い夏と共にSIGGRAPHが開幕した。
世界最大級のCGイベントということで世界各国からプレスはもちろん、クリエイターの多くが続々とロサンゼルスに到着し、会場に姿を現した。
今年は、DigiCon6.com上に掲載することになり、可能な限り随時更新し皆さんには最新の情報をお伝えしたいと思う。
到着初日の今日は、到着後からAutodesk関係のイベントが相次いだため、この後どんどん掲載していくのでお時間が許す限りお付き合い願いたい。
※編集部注:本日はAutodesk特集です。

8月11日はAutodeskの各種イベント、プレスカンファレンス、ユーザーグループミーティング、ユーザーグループミーティングパーティーの3つがあった。
まずは、プレスカンファレンスをご報告しよう。
ホテルの会議室で行われ、和やかな雰囲気で始まった。冒頭はAutodesk Media & EntertainmentのSenior Vice-President Marc Petit氏が挨拶。 今年は、21億7000万USDを稼ぎ出し、900万人のユーザがAutodesk製品を使っていると報告した。さらに、200万人近くの学生が毎年Autodesk製品で学び、供給業種も多種にわたっていることについても説明があった。
また、Autodesk M&Eは次世代のデジタルエンターテイメントの創造は製品をつくるだけではなく、クリエイターの力があってこそのものであることも強調していた。
それを象徴するように、Autodeskは今後、
・想像性豊かなクリエイターに概念デザインを行う強力に達成するツールを用意すること
・データ集約型のワークフローを用いてプロダクションチームを効率よく稼動させること
・個々のアーティストに最高の制作ツールとリアルタイムパフォーマンスを与えること
を謳った。
またこのカンファレンスでは、オートデスクが持つ様々なアプリケーションの最新版について概要説明が行われた。
ただし、これらの内容は、以降のユーザミーティグにて詳しく触れるため、今回はさわりだけを触れておく。

1.KynapseとHuman IKが、ミドルウェアとしてゲーム開発に欠かせないものとなっていることを説明。
2.ImageModeler、Stitcherはモデリングの簡易化、HDRIや360度の画像制作において非常に強いツールであること。
3.Mayaが10周年を迎え、Maya2009が登場すること。
新しいMayaのポイントは・・・
>モデリングのワークフローの強化
>複雑なシーンのマネージメントツールを装備
>合同作業、反復作業のプロジェクトとパイプラインの簡易化
>視聴者の期待を超える制作ツール
※という表現でしたが、つまり、ユーザがやりたいことと、できること二隔たりがあったことからこれらをつなぐツールを用意したということ。詳細はユーザミーティング報告に記載します。
4.Toxik2009、MotionBuilder2009の発表
MotionBuilderについてはbipedのテンプレートを用意しつつ、Mayaと組み合わせることが様々な作業が効率よく行える。
5.3Ds MaxにCreativity Extensionが用意されることを発表
>PFlowAdvanced:パーティクルを強化
>ProSound:音をつけることが可能
>ProOptimizer:ポリゴンの最適化の強化
6.Mudbox2009の発表
MudboxはAutodeskのZ-brushというようなもので、粘土をこねくり回し物を作っていくように直感的な制作ができることが特徴。特に、ポリゴン数が多くなりやすい有機的な造詣でも軽い環境で制作ができることが強みとのこと。
以上の概要説明がプレス向けに行われたが、やはりデモを見ながらのほうが直感的にもわかりやすいものでユーザグループミーティングはやはり参加すべきイベントであることは言うまでもない。

Autodeskの今年のユーザグループミーティングはShrine Auditoriumという場所で行われた。この名前をご存知の方は多いかと思うが、アカデミー賞の授賞式会場としても有名で、1998年には「Titanic」が11部門で受賞する快挙がなされた場所である。
昨年のサンディエゴのUSS甲板上でのイベントもあり、なかなかAutodeskの粋なところが感じられる場所選択だと思う。
さて、ミーティング自体は、製品紹介と協力プロダクションのプレゼンをそれぞれ行う形式だった。

また、今年映画界でいよいよ注目度があがってきた3D映画について多くの時間が割かれることから、会場では、Dolby3D(分光による左右分離型)用のメガネが配布され期待が高まる中ミーティングが開始された。写真は、会場全員でメガネをかけている姿。正直ちょっと怖い。

REALVIZ創業者のDOMINIQUE POULIQUEN氏の紹介によるImageModeler2009であるが、このソフトは2次元画像から用意に3次元モデルを生成でき、現実世界に近いフォトリアルなテクスチャを貼り付けることまでできる優れものである。
他に
・360度パノラマ対応
・新しい遠近感の調整機構
・3次元測定機能
・高機能UVマップワークフロー機能
・Autodeskソフト間のデータ受け渡しの容易性向上
を備えている。

引き続きMotionBuilder2009の説明が行われました。
今回の改良点は以下のとおり。
・リジッドボディのリアルタイムシミュレーション
・同時にリアルタイムの笙立つ判定もサポート
・RagDollのリアルタイムシミュレーションも可能
・Pythonのフルスクリプトエディタを装備
・3DsMax、Mayaとの連携も強化
・Viewportでのリアルタイムレンダリングが可能
このあとMayaのデモの際にMotionBuilderとの連携を行った。
カメラワークと、モーションキャプチャーデータを見事連携した内容となっている。

Mudbox2008は複雑な造形のモデリングを容易にかつ、直感的に行える。
画像を見てもらえば一目瞭然だがこの造形をMaxやMayaで位置から作るとなると非常に厳しい。
これを我々が見ている前で簡単に仕上げていく様はまさに圧巻であった。

このMudbox2009の特徴は
・テクスチャペインティングという技法で必要なテクスチャを画面に呼び出しこするだけでその部分にテクスチャが張られていくというもの。非常に便利。
・非常にポリゴン数が多くなりがちな形状ではあるがパフォーマンスに優れている
・グラフィックスカードのAPIに対応しているため、レンダリングパワーが向上
・MayaやMaxへのデータ供給が容易
・使いやすいインターフェイス
ということ。
Z-brushという同様の製品があるが果たしてどちらが使い勝手がいいかは検証の必要があると思われる。

3Ds Max2009はすでに5月に発表がされているので今回はCreativity Extenshionという拡張パッケージの紹介のみ。
ポイントは、
・PFlowAdvanced:パーティクルの拡張
・ProSound:音源の追加
・ProOptimizer:ポリゴンの最適化
であり、デモの内容はパーティクルを蚊に見立て人が襲われる状態を音付きで紹介というもの。

今年で10周年を迎え、華々しく発表されたのがMaya2009。
ユーザグループミーティングの中でも多くの時間がさかれ、また強力プロダクションからもMayaの重要性、有用性、利点など多くが語られました。


バージョンアップのポイントは以下のとおり。
・複雑なシーンなどの管理強化
→Maya Assetstというツールセットを用意。単一コンテナに1組のノードをカプセル化して使用できたり、制作者のタスクにあったデータ表示を作成できる。
→Mental Ray用の新しいRenderProxyを用意。非常に重いシーンのレンダリングはもちろんインタラクティブな描画、シミュレーションをスピードアップする。
・モデリング制作の強化
→モデラー、テクスチャーアーティストが見たこともないほどパワフルにポリゴンのモデリングやUVテクスチャの貼り付けを行う。
・共同制作、反復作業の効率化
→タイトスケジュールの中でもっとも都合よく行うための連携強化。Toxikとの連携がより強化されている。
・新しい制作ツールの追加
→ダイナミックシミュレーションを行うnParticlesとMaya Muscleの広範囲適用化。

ユーザグループミーティングが終わると、巨大ホールに移り、パーティーが開催された。
会場内では、Autodesk製品の各種デモが行われつつ、VJ映像を彩るというクラブ状態。すでに爆音が奏でられており会場に入ると耳がおかしくなるくらい。
また、会場内数箇所で写真のような女の人がモデルとなり、Autodeskの担当者(?)がすごい速さで描いていくデモを行いこちらは多くの人だかりになっていた。

去年とは異なる趣だがやはりクリエイター、アーティストにはこういった趣向のほうがあってういる気がする。今後もAutodeskユーザーは広がりを見せていくのだからこういったイベント会場に関しては徹底して粋であることを願っている。
<文・写真 横木慶輔(Keisuke YOKOGI)>